鹿皮は、ほかの天然皮革にはない特徴を備えています。
奈良産業は、原皮の仕入れから鞣し加工、染色、縫製、仕上げまでの全工程をシステマティックに行います。長い年月で培った技術を駆使し、細部は熟練職人の経験を活かした手作業にて、お客様のニーズにお応えしています。
フレッシング時に吟面を除去し、表面を研磨した革で、肌触りがよく、柔らかくてしっとりした仕上がりです。また、生地は白色に仕上がるので、多様な色彩への染色が可能です。
おもに武道具に使用されり、二次加工を施して拭きものクロス用(セーム革)として使われます。
革の銀面を活かして鞣し加工をした革です。銀面には全体的に自然のシボがあり、革らしい風合いがあります。
おもに鞄、小物類や衣料用として使用されます。
革の銀面を残した状態で鞣して仕上げたあとに、サンドペーパーで研磨し、短く起毛させた革です。マット感のある見た目、肌触りの仕上がりとなります。
現在では、革を作るためだけに動物が飼育されたり狩猟されることはほとんどありません。奈良産業が取り扱う鹿原皮は、食肉用動物や、害獣としてやむなく駆除された動物の皮。それらはこれまで大量廃棄されてきましたが、奈良産業をそれらを無駄にせずに「革」としてリサイクルします。
また、奈良産業のある工場地帯一帯は、効率的な排水処理や毛くずの処理等、環境に配慮した取り組みに力を入れています。住環境の整備や水質保全に大きく貢献する仕組みを、システム全体として取り入れています。